熊本県山都町白糸台地の農地復旧ボラ準備(170202)

CIMG3838.jpg昨年の4月の熊本地震、その際にひびの入った農地に同6月に豪雨があり、多くの土砂崩れなどの被害がありました。ここ、通潤橋で有名な熊本県山都町の白糸台地も、多くの被害を受けた地域です。農業の復興なくして生活の復興なしと、声を上げる熊本大学名誉教授の徳野先生の声かけで、ふるさと発復興会議 in 九州の活動が行われています。先の九州北部豪雨での農地復旧ボラのノウハウの実装を課題として私は、JST-RISTEXの熊本地震支援、実装開発の支援をいただき、共同活動を実施しています。
 今回は、この山都町に棚田復興プロジェクトを立ち上げようと動かれている地元の方々と共同し、その下準備を行いました。第1回は2017年3月11、12日(一泊二日)を予定しています。20名のボラを予定していますが、お時間のある方はぜひご参加ください。

熊本県御船町 八勢目艦橋付近の井出復旧ボランティア (20161203)

 PB104354.jpg本日は、ふるさと発復興会議の活動として、熊本県御船町の東上野地区水利組合と協力し、八勢川にかかる八勢目艦橋付近の井出に堆積した、石、砂利の撤去を、農地等復旧ボランティア活動として実施しました。参加いただいたボランティアは福岡のサンサン山倶楽部の総勢約40名の皆様方です。
 御船町町長を含めた役場の方々と徳野先生を代表とする復興会議は、コミュニティ再生、農の再生を話し合う「地区座談会」を10~11月に各地区を巡り10回実施し、西原村百姓応援団の河井氏のコーディネートのもと、本日の活動の実現に至りました。
 実施支援は、NPO法人山村塾より道具一式をおかりし、九大はJST-RISTEXの支援を繋ぎ、計画の詳細をつめました。下見段階では、40立米近くの石類が確認され、小型重機の利用が検討されましたが、井出を傷めるリスクがぬぐいきれず、手作業と判断されました。今後、複数回の活動が予定され、井出の復旧から、新たな活動が展開されることが期待されます。
 私は大学業務のため、午前中で現場を離れざるおえず、楽しく・安全な活動がなされ、無事に終了されたことを願うばかりです。
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Species Composition, Diversity and Productivity of Homesteads in Southeastern Bangladesh (15 October 2016)

Prof. Abiar Rahman published Homestead garden paper of Teknaf, Bangladesh with us.

Species Composition, Diversity and Productivity of Homesteads in Southeastern Bangladesh

「里山を編む」ソーシャルアートラボバスツアー 20161016

PA164092.jpg今日は九州大学ソーシャルアートラボ主催の「里山を編む」をテーマとしたバスツアーに参加しました。奥八女の人形浄瑠璃、棚田の景観、お茶とクリ饅頭、お母さんの昼食、茶摘み歌など、普段、触れることのできない地域の良さがツアーに凝縮されていました。加え、五味氏、James Jack氏、そして、牛島氏のアートに触れました。水害で被害を免れたバンガローから見る風景と、女性の語りの音声、閉校した学校の体育館に吊り下げられた、数々の使われなくなったものなど。この最後の牛島氏の作品は、「モノとの一期一会」のような、圧倒的な力を感じました。光を反射する床面との空間に浮遊するモノ達は、使われていた頃のことを、次々に想起させる。ひょっとすると、元の持ち主に還り、もう一度、使われるかもしれません。欠いた何かを繋ぐアート。新しい風が吹いたように感じました。
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重松敏則先生 逝去 2016年8月22日

P8253642.jpg本研究室を主宰されてこられた重松敏則九州大学名誉教授は、2016年8月22日早朝、ご自宅でご逝去されました。享年71歳でした。あまりに早いお別れです。
告別式は、本日、25日にとりおこなわれ、式には、ご親族の他、大学関係者、多数の卒業生、そして、市民の方々にお出でいただきました。

先生は、持病を抱えながら、夜遅くまで学生指導を行い、土日もボランティア活動、講演に飛び回られました。緑地の保全を進めるために、身を粉にして教育・研究に身を捧げて来られました。

先生のご業績は、現在、下記のサイトで見ることができます。ご参照いただければ幸いです。
http://rakuyojurin.com/

現在の研究室代表として、下記に先生へのメッセージを記しておきます。

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重松敏則先生、謹んでご逝去を悼み、生前の温かいご指導に対し、あらためてお礼申し上げます。
先生は、1966年に大阪府立大学農学部園芸農学科に入学され、造園学の中でも、緑地の生態について学ばれました。1970年代、都市開発の凄まじい時代、失われていく農村風景、里山の保全の研究を志すことを、故高橋理喜男先生から示唆されたと伺いました。

先生は、実践的なフィールド研究を旨とされ、だれも手を入れなくなった、日の当たらない鬱蒼とした雑木林を対象に、常緑樹を間引き、下草を刈り、実験条件を違えながら、花の咲く林床植生の保全、都市住民のレクリエーションの場としての価値を実証されました。この研究が、我が国における、里山保全、森林ボランティアの先駆けとなりました。先生は、第一人者として、里山保全の研究を進められました。

1989年、先生は大阪府立大学から九州芸術工科大学環境設計学科の教授として赴任されてこられました。私ども、建築、都市計画、造園、そして、先生の緑地の保全を学び、環境設計家として、多くの人材を育てていただきました。

先生のご指導は、常にフィールドにあり、多くの市民団体との連携が基礎でした。福岡県八女市黒木町のNPO法人山村塾、福岡市南区鴻巣山のこうのす里山クラブ、そして、NPO法人日本環境保全ボランティアネットワーク等と、今、思えば、福岡のみならず、関西・関東を先導する数々の里山保全を行う市民団体は、重松先生の教えを道標に育っていきました。今朝、台湾実践大学の李先生からメールがあり、先生のご講演を受け、美濃鎮、屏東のNPOも里山活動に取り組まれ、「よみがえれ里地・里山・里海」の台湾での出版の準備が進んでいます。台湾でも、重松先生の理念を実践されているとのことでした。

先生は、「この大量生産・大量消費、都市化社会の中で、都市住民が里山活動に身を投じ、その楽しさ、やりがいを知り、実践することこそが、現代の都市・農村の環境問題を解決する解だと」言われました。「都市住民が里山で汗を流すことは、こんなに楽しいんや。」「英国のように、いつでも、だれでも、どこでも里山保全活動に参画できるプロフェッショナルな全国組織を作るんや」と、将来像を示し、私たちを導いていただきました。
ただ、先生、先生の描いた、いつでも、だれでも、里山活動に参加できる社会は、未だに実現できておりません。

先生は、現役時代、肺の持病を患いながら、夜遅くまで、私たちの指導を行い、土日も休みなく、ボランティア活動、講演活動で全国をまわられました。ある時は、吐血しながら、「朝廣君、北陸に講演に行くから、福岡空港まで送ってくれないか」と、頼まれるほどでした。あまりにも早すぎる先生の他界は、先生にとり、無念であったかもしれません。しかし先生、多くの卒業生が、市民が、現在、活躍しております。安心してください。私たちは、先生からいただいたご指導に、感謝の想いを忘れるものではありません。

今、道標であった先生を、私たちは失いました。大きな大木が、静かに、倒れて行かれたような。正直、そんな想いであります。
ぽっかりあいた心の空に、今、光が差し込んでくるような。新しい芽生えが、今日、ここに集う人々の中に生まれてくるような、そんな、時であるような気がいたします。
先生を送る、この葬送の日が、私たちの新たな出発点になることを、願ってやみません。

重松敏則先生、長い間、ご苦労様でした。安らかにお休みください。もし、心が向かわれましたら、ぜひ、里山に、遊びに来てください。今まで本当に、ありがとうございました。
                                      九州大学芸術工学研究院 朝廣和夫 
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THEi ランドスケープ共同スタジオ 20160728

P7283466.jpg九州大学芸術工学研究院環境設計学科、関連大学院は、最近、国際スタジオ(海外の大学との共同演習)に取り組んでいます。昨年度は、バングラデシュ工科大学と実施しました。
 今年は、NUS(シンガポール国立大学)と8月以降に予定していますが、その前の、プレ演習として、THEi(ジ、アイ) (Technological and Higher Education Institute of Hong Kong、Faculty of Design and Environment, Department of Environment, Bachelor of Arts in Landscape Architecture)、香港高等教育科技学院, 教員1名(デザイン・環境部門)と8名の学生さん(環境学系、ランドスケープアーキテクチャーコース、学部2年生)がたに来学いただき、1日の共同スタジオを実施しました。芸工側は、大学院(DS専攻とEHDコース)の1年生7名です。
 課題は、今年から建設がはじまる、大橋キャンパス校門付近のデザインコモン(カフェ、フリースペース、健康科学センターなど)の外構デザインです。
 朝、集合し、相互の学科、自己紹介、グループ分けを行い、対象地の観察。午後は、T先生の建築設計の講義を受け、チームごとに約2時間半程度、議論しながら構想・スケッチをまとめていきました。言語は、英語・・・。さてさて、どうなるかと思っていましたが、さすが、学生さんたちは、筆談やスケッチを交えながら、香港の学生達と英語でディスカッションを進めていました。
 短い時間でしたが、バタバタと図面を仕上げ、発表会。それぞれの提案は、大変、興味深いものでした。
 今回、得られたこと。海外の大学とのランドスケープの即日設計は、大変、双方に有意義でした。それは多分、高い時間密度。英語だけでない、図面を通じた多様な交流。香港と日本という、異文化、異学科の交流でしょう。反省点は、うちの学生、英語での発表は、全て香港の学生にさせていました…。今後、THEiとの交流を深め、次回は香港で実施できればと思います。(朝廣)
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Dear Christopher Bedord (20160614)

It's so sad news, I've heard Chris passed away. I'm so sorry. We studied at lab, and did field trip with nice students in 1996, Kyushu Institute of Design. All memories of you was calm and fun. I can't imagine the deep sorrow around you. I wish of your eternal life.

動いている庭 ジル・クレマン 20160613

イメージ (2)1991年に初版が刊行されたというGilles Clement のLe Jardin en Mouvement(動いている庭)。先日、Socal Art Lab.の芸術家であるJames Jack先生から紹介いただいた。1年性、2年性の草本を活かした「庭」づくり。それは、地域に増加する耕作放棄地などの荒地を対象とし、自然の営みを活かした修景、庭園、芸術活動です。荒地に分布する種群を丁寧に観察しながら、園路や草地の草刈り、立地に応じた播種など、ここで紹介されている庭づくりは、フランス式庭園とは大きく異なる考え方でした。
 緑地保全学研究室では、現在、クリ園の林床植物調査や、耕作放棄地の調査を開始しつつあります。それは、これらの地域のネガティブな社会状況に対し、地域の管理手法を尊重しながら、新たな景観づくりの手法開発、概念提示、景観の創出を行いたいからです。JJは「土の変化を大切にしている」と言われていました。私たちの取組みとの概念の共通性を感じていただいたのだと思います。
 私の感じる課題は、庭には目的があります。このような庭について、地域でどのような目的が設定できるのか、考えて行きたいと思います。

連携づくり (160516)

さて、研究室では平成28年度も様々な研究・教育・実践・提言活動を展開する予定です。少し、手を広げすぎているかな・・・という感はあります。しかしながら、いずれも、今、進めるべきコトであり、それを進めることが環境デザインのシゴトだと思います。
左側は、昨年度より4年生のKさん中心に行ってきたクリ園の春植物を用いた野の花ガーデンプロジェクト研究の打合せ風景です。昨年度の卒論の説明を、クリ組合のS氏と旅をする木代表のO氏にご説明をしているところです。また、今年は、機械、手刈り、選択除草に実験区を設け、来年春には芸術家のT先生と協力し、アートプロジェクトを実施したいと考えています。この研究は、九州大学ソーシャルアートラボの活動の一環として取り組みます。
右の写真は、平成28年(2016年)熊本地震の被害を受けた西原村の農業復興ボランティアセンターでの打合せ風景です。研究室では、下記の手引きを作成したことから、ここで立ち上がったセンターへのノウハウ移転、サポートを微力ながら継続使用と考えています。農業支援ボラは、経費0での出発です。社協からも農政からも制度的枠組みがない。だからこそ、NPOで開始する活動でもあります。研究室としては、実地の支援に加え、経済学研究院、人間環境学研究院、システム情報科学研究院の先生方と協力しながら、制度、運営、情報の視点から、じっくり調査・研究・提案活動を進める予定です。(朝廣)
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佐賀県三瀬村井出野クリ園        熊本県西原村農業復興ボランティアセンター

「農地復旧のための共助支援の手引き」 160420

九大 災害後の農地復旧_ページ_01平成24年7月九州北部豪雨、福岡県八女市、うきは市で展開された農地復旧のボランティア活動の知見より、「農地復旧のための共助支援の手引き」をとりまとめました。広く、ご活用いただくよう、下記のURLに配置しております。

「農地復旧のための共助支援の手引きダウンロードサイト」
(九州大学、PDFファイル)


この「農地復旧のための共助支援の手引き」は、ボランティアの力を農地復旧に繋げることを目的としています。現在、社会福祉協議会災害ボランティアセンターの多くは、生活復旧を目的とし、農地に入ることができません。農を通じた平時の都市・農村交流を、災害時、小規模災害の復旧支援に繋げることができます。本手引きは水害時の事例を取り扱いましたが、今回の震災でも参考になると思われます。内容について、お気づきの点、ご意見などありましたら、「農地復旧のための共助支援の手引き」のFacebookページ、もしくは、朝廣まで直接、お寄せいただきたくお願いいたします。
なお、本手引きは、NPO法人山村塾、NPO法人がんばりよるよ星野村、うきは市、八女市、八女市社会福祉協議会、国立研究開発法人科学技術振興機構 社会技術研究開発センターの協力を得ています。